『英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人』が出版されます
- 2018/12/23
- 14:40
私が翻訳したデリク・クラーク著「No Cook's Tour」が2月末頃にハート出版から出ることになった。まだ正式な書名は決まっていないが、『英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人』という仮のタイトルがついている。
この本は捕虜の手記の中では異色である。たいていの捕虜体験記は、日本人による捕虜虐待の部分が目立ち、読んでいて日本人なら気が重くなるものが多いが、この本はそうではない。これは“冒険物語”といったほうがよい内容である。
クラークは、児童文学作家キプリングの『少年キム』に憧れ、自分も異国の地で波瀾万丈の冒険をしてみたい、と陸軍に志願した。そういう背景があって、自分の捕虜体験を書くにあたって、誰もが楽しめるような冒険物語として要素を取り入れようと思ったのではないかと思う。
当時の捕虜体験を冒険物語として捉えるのは、なかなか難しいだろう。戦後70年以上が経過したが、戦勝国も敗戦国も先の大戦の影響を引きずっているからだ。しかし、さらに時間が経ち、第二次世界大戦がはるか昔の出来事となったとき、本書は壮快な冒険物語として万人に受け入れられるんじゃないかと思う。
この本では、膨大な訳注をつけて、著者の体験を補足している。そこにも書き切れなかった興味深い話を、しばらく紹介していこうと思う。
この本は捕虜の手記の中では異色である。たいていの捕虜体験記は、日本人による捕虜虐待の部分が目立ち、読んでいて日本人なら気が重くなるものが多いが、この本はそうではない。これは“冒険物語”といったほうがよい内容である。
クラークは、児童文学作家キプリングの『少年キム』に憧れ、自分も異国の地で波瀾万丈の冒険をしてみたい、と陸軍に志願した。そういう背景があって、自分の捕虜体験を書くにあたって、誰もが楽しめるような冒険物語として要素を取り入れようと思ったのではないかと思う。
当時の捕虜体験を冒険物語として捉えるのは、なかなか難しいだろう。戦後70年以上が経過したが、戦勝国も敗戦国も先の大戦の影響を引きずっているからだ。しかし、さらに時間が経ち、第二次世界大戦がはるか昔の出来事となったとき、本書は壮快な冒険物語として万人に受け入れられるんじゃないかと思う。
この本では、膨大な訳注をつけて、著者の体験を補足している。そこにも書き切れなかった興味深い話を、しばらく紹介していこうと思う。
![]() 冬の寒い日、捕虜を乗せ大森収容所から芝浦へ向かう木炭トラック |
- テーマ:大東亜戦争の本当のこと
- ジャンル:政治・経済
- カテゴリ:英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人
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