日本人に食人習慣があるかのように誤解させる「アンブロークン」(原作)と映画評論家町山智浩氏の詭弁
- 2015/11/09
- 09:12

※映画の話と誤解されるので、タイトル中の「アンブロークン」に(原作)をつけました。(2019.03.17)映画評論家町山智浩氏映画「アンブロークン」の日本公開が決まり、そのせいであろう、以前町山智浩氏がラジオで語ったアンブロークン評がまたも大量にツィートされ始めている。当時、影響力が極めて大きかった町山氏のアンブロークン評については、以前このブログで批判したことがあるが、今回はその後気づいたことを書く。町山...
豪州軍の報復、降伏した日本兵に死の行進【アンブロークン】
- 2015/11/06
- 20:38

これまで5回にわたって、アンブロークンに書かれたナウル島爆撃の話が、現実と異なることを指摘してきた。今回は、そのナウル島に駐屯していた日本軍が、戦争が終わった後、どういう運命を辿ったか、という話である。ナウル島海軍第六十七警備隊の塩野宣徳海軍主計大尉の記録をそのまま掲載する。戦後のナウル隊の悲劇敗戦の日を境とし、力のバランスは崩れて、敗者は勝者に蹂躙されて、非人道的惨状が各地で繰り広げられた。我々...
アンブロークンのナウル島空襲の話、おまけ
- 2015/11/06
- 19:20

ナウル島空襲の話、今回はおまけです。これまで、アンブロークンに書かれた、猛烈な対空放火、4目標への爆弾命中、零戦全機撃墜、の話が、現実と異なることを指摘してきた。今回はあまり大した話ではないが、現実とは異なる残りの部分をいくつか。スーパーマンは両翼に多数の爆撃機を従え、先導した。「アンブロークン」によれば、ザンペリーニの機が編隊の先頭を飛び、まるで全機を指揮しているかのような描写である。しかしスー...
ナウル島空襲で日本の戦闘機を全機撃墜したという「アンブロークン」の嘘
- 2015/11/05
- 12:00

ナウル島空襲の話は今回で4回目である。最初の「アンブロークン」が描く、ナウル島爆撃でのザンペリーニたちの大活躍をお読みでない方は先にそちらをお読みください。今回はナウル島爆撃のB24編隊と零戦の戦闘について。アンブロークン原作によると、爆撃完了後に爆撃機は零戦に囲まれ、ザンペリーニは9機を数えたという。また同書には別の爆撃機が4機の零戦と1機の複葉機(!)に追跡されたという記述もある。全部で何機な...
アンブロークン主人公がナウル島空襲で4目標を連続照準爆撃、全部命中という嘘
- 2015/11/04
- 09:35

前々回の「アンブロークン」が描く、ナウル島爆撃でのザンペリーニたちの大活躍をお読みでない方は先にそちらをお読みください。前回の対空砲火の過剰な描写に続き、今回は爆撃について、アンブロークン原作や映画と、当時の記録を比較してみよう。原作には次のような記述がある。目標に照準するザンペリーニフィルはノルデン照準器による照準を爆撃手のルイ(ザンペリーニ)に任せた。スーパーマン(ザンペリーニ乗機)の第一目標...
「アンブロークン」が描くナウル島の激しい対空砲火の嘘
- 2015/11/03
- 19:53

前回の「アンブロークン」が描く、ナウル島爆撃でのザンペリーニたちの大活躍の続き(前回、お読みでない方は先にそちらをお読みください)。「アンブロークン」に含まれる嘘は、大きく分けると次の2つに分類される。A.日本軍の残虐性を強調するための嘘B.ザンペリーニ(または米軍人)を、素晴らしいヒーローとして描くための嘘今回のタイトルにある「ナウル島の激しい対空砲火の嘘」は、Bの方の嘘で、そのために、ザンペリ...