東京大空襲の惨状を目の当たりにした、大森捕虜収容所の捕虜たち
- 2015/08/19
- 10:33

前回、デレク・クラークの著書「No Cooks Tour」から大森捕虜収容所の捕虜たちが目撃した空襲の様子を紹介した。今回は、その続きで、翌日、その被害を目の当たりにした捕虜たちの話である。捕虜たちはどのように思ったのだろうか。空襲の翌朝、我々は、いつものように作業場に向かうため整列した。空は黄色がかった煙で覆われている。ニップたちは疲れ、苛立っているようだ。しかし我々は上機嫌で、ワクワクしていた。早く収容所...
大森捕虜収容所の捕虜たちが見た東京大空襲【アンブロークン】
- 2015/08/15
- 10:46

以前このブログで、大森捕虜収容所でクリスマスイブに上演された「シンデレラ」の内容を紹介した。「アンブロークン」が「奴隷収容所」だという大森捕虜収容所のクリスマス大演劇「シンデレラ」はこんなにすごいショーだった!それは英軍工兵捕虜デレク・クラークの著作の一部だったが、その次の章には、翌日のクリスマスの様子から、東京大空襲の日までの話が書かれている。Derek Clarke, No Cook's Tour映画アンブロークンでも東...
「アンブロークン」にみる原爆投下の正当化
- 2015/08/07
- 19:01

前回は、ザンペリーニの著作から、彼が原爆投下を正当化していることを見てきた。今回取り上げるのは「アンブロークン」である。著者のヒレンブランドは、次のように書いている。その同じ夜、B29は日本の35の都市にビラをまいた。そして、日本国民に空襲を予告し、彼らに避難を呼びかけた。日本の政府当局は、国民にビラを提出するよう命じ、その情報を他の人たちと共有することを禁じた。ビラを持っていると誰であれ逮捕され...
原爆投下を正当化するアンブロークンの主人公ザンペリーニ
- 2015/08/07
- 10:55

広島への原爆投下、3時間後の御幸橋(爆心から2キロ)上の惨状きのうのNHKスペシャル「きのこ雲の下で何が起きていたのか」を見た。再現映像の生々しさに加え、友を救えなかった当時の子供たちの苦悩が伝わる、衝撃的な内容だった。アンブロークンの主人公、ザンペリーニも戦後すぐに広島を訪れたそうであるが、その著書「Devil at My Heals」を読むと、ザンペリーニが原爆の投下についてのどのように考えていたかを知ること...