映画アンブロークンでも描かれているB29や原爆の美化、正当化
- 2016/12/11
- 18:25

芝浦で働く捕虜と日本人今回も、大森捕虜収容所の捕虜だったデリク・クラークの著書「No Cook's Tour」からの抜粋。芝浦の日本人作業監督、ビルのことが何度か出てくるので、まずそれから。“ビル”という班長は、昔、船の甲板長をやっていた男で、おかしな英語を話す。“alongside”という単語をやたら使う。やつは、馴染みの班の連中にとても優しかった。貨車で盗みを働いたときも、見て見ぬふりをしてくれることが多かった。次の話...
「アンブロークン」にみる原爆投下の正当化
- 2015/08/07
- 19:01

前回は、ザンペリーニの著作から、彼が原爆投下を正当化していることを見てきた。今回取り上げるのは「アンブロークン」である。著者のヒレンブランドは、次のように書いている。その同じ夜、B29は日本の35の都市にビラをまいた。そして、日本国民に空襲を予告し、彼らに避難を呼びかけた。日本の政府当局は、国民にビラを提出するよう命じ、その情報を他の人たちと共有することを禁じた。ビラを持っていると誰であれ逮捕され...
原爆投下を正当化するアンブロークンの主人公ザンペリーニ
- 2015/08/07
- 10:55

広島への原爆投下、3時間後の御幸橋(爆心から2キロ)上の惨状きのうのNHKスペシャル「きのこ雲の下で何が起きていたのか」を見た。再現映像の生々しさに加え、友を救えなかった当時の子供たちの苦悩が伝わる、衝撃的な内容だった。アンブロークンの主人公、ザンペリーニも戦後すぐに広島を訪れたそうであるが、その著書「Devil at My Heals」を読むと、ザンペリーニが原爆の投下についてのどのように考えていたかを知ること...
「アンブロークン」が発する「B29による無差別爆撃=正義」というプロパガンダ
- 2015/04/18
- 14:47

原作やザンペリーニの著書が繰り返すルメイによる無差別爆撃の正当化の理屈前回のつづき。前回、映画「アンブロークン」は、原作と同じく、「日本の捕虜=奴隷」であると描いていると述べた。もう一つ、原作と映画が共通していることがある。それは、「B29による無差別爆撃=正義」である。ザンペリーニの著書では、東京空襲について、次のように書かれている。東京は19平方マイルが焼夷弾によって焼け落ちた。我々が乗る直江津...