日本の捕虜収容所の食事、「うまい」という英国兵と「豚のエサの方がマシ」という米国兵
- 2018/12/30
- 08:24

大森捕虜収容所いちばん右がハリー・ベリー大森捕虜収容所の英国人捕虜ハリー・ベリーが、収容所と作業現場の食事内容を日記に記録しており、その内容を以前このブログで紹介した。何らかの評価が書かれている食事は全部で138回あった。そのうち高評価(うまい)は78%、低評価(まずい)は12%。大森捕虜収容所にいたときの食事はそんなにひどいものではなかったことがうかがえる内容である。しかし、ヒレンブランド著『ア...
東京大空襲の惨状を目の当たりにした、大森捕虜収容所の捕虜たち
- 2015/08/19
- 10:33

前回、デレク・クラークの著書「No Cooks Tour」から大森捕虜収容所の捕虜たちが目撃した空襲の様子を紹介した。今回は、その続きで、翌日、その被害を目の当たりにした捕虜たちの話である。捕虜たちはどのように思ったのだろうか。空襲の翌朝、我々は、いつものように作業場に向かうため整列した。空は黄色がかった煙で覆われている。ニップたちは疲れ、苛立っているようだ。しかし我々は上機嫌で、ワクワクしていた。早く収容所...
東條首相、「アンブロークン」の舞台、大森捕虜収容所を電撃訪問。「貴官らはゆめゆめ俘虜に乱暴してはいかんぞ」と訓示。そして両足切断の英兵を激励。
- 2015/02/07
- 15:42

前回紹介した、大森収容所の主計軍曹だった八藤雄一氏の著書、「あゝ、大森捕虜収容所──戦中、東京俘虜収容所の真相」で興味深いのは、ルイス・ブッシュ英海軍中尉の著書「おかわいそうに」に書かれていたのと同じ出来事を、八藤氏の視点から描写している箇所がいくつもあることだ。それにより、ブッシュ氏の著作はきわめて正確な内容だったことが確認できた。ブッシュ氏の著作には、両足を切断された若き英国兵の捕虜ジョージ・プ...
大森捕虜収容所跡は現在どうなっているのか
- 2015/01/30
- 11:25

「アンブロークン」の主人公ザンペリーニや、「おかわいそうに」の著者、ルイス・ブッシュ、海兵隊撃墜王グレゴリー・ボイントン、「The 13th Mission」の著者で、ビスマルク海で零戦に撃墜されたB24の副操縦士ロバート・R・マーティンデイルなど、多くの捕虜が収容所された大森捕虜収容所。POW研究会のサイトによると、この収容所については次のような説明があった。1942年9月12日、品川区東品川3丁目の京浜運河建...