日本人が知らないユーモアあふれる英国人捕虜の大冒険物語
- 2019/05/01
- 19:53

ツイッター民のyukiusagiさんから、DMで『英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人』の感想を送っていただいた。非常に驚かされると同時に感動的ですらある内容だった。この方の視点が独特で、まるで本の中の世界に入り込んで、著者の横に立ってそこで起きる出来事を一緒に眺め、そこにいる人々の表情の変化まで観察しているかのようだ。これはぜひ他の人にも読んでいただきたい。yukiusagiさんの許可を得て、私のブログに転載させ...
馬に乗ってあちこち訪問していた東條英機首相。国民の声を聞き、激励していた。
- 2019/01/13
- 08:21

以前このブログで、東條首相が大森捕虜収容所に事前の予告なく抜き打ち訪問し、所員を慌てさせたことを書いた。東條首相、「アンブロークン」の舞台、大森捕虜収容所を電撃訪問。「貴官らはゆめゆめ俘虜に乱暴してはいかんぞ」と訓示。そして両足切断の英兵を激励。東條首相の大森収容所を二度訪問している。そのことについて、元捕虜のマーチンデール氏は次のように語っている。「世に東条は歴史上大悪人とされているが、少なくと...
統幕議長白川元春氏が撃沈した英輸送船
- 2019/01/11
- 12:19

白川元春統幕議長前回の続き。1942年2月4日、バンカ海峡で元山航空隊の攻撃を受けた輸送船団BM12はほとんど無傷で、そのままシンガポールを目指した。しかし、『英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人』の著者クラークにとって不運な出来事が起きる。「バンカ島北方に日本艦隊あり」との報を受け(誤報)、重巡エクセターと駆逐艦ジュピター、エンカウンターの3隻が船団を離れて先行、幻の日本艦隊に向かっていった。脚...
病院船の標識に気づき、急きょ目標を変更した日本海軍航空隊
- 2019/01/09
- 14:42

洋上を飛行する96式陸攻の編隊『英国人捕虜が見た大東亜戦争下の日本人』の著者クラークが乗る輸送船エンプレス・オブ・アジアは、シンガポール島を目前にして、日本軍機の爆撃を受けて撃沈された。その時の状況は本書に詳しく書かれている。撃沈したのはどの航空隊なのか、調べてみると、陸軍飛行第90戦隊第1中隊であることがわかった。その指揮官が意外な人物だったのだが、それは次回にお話しするとして、今回はその前日の...
昔の芝浦はこんなにすごいところだった(その2)港をめぐる横浜対東京の抗争
- 2019/01/02
- 14:12

竹芝埠頭側から撮影された日の出埠頭。前回は、昭和初期の芝浦が若い衆のケンカが絶えないところだったという話をしたが、さらにさかのぼって大正時代、芝浦が本格的な港として稼働し始める頃の話である。今回はヤクザの出入り。芝浦がまだ小舟しか利用できなかった頃、東京横浜間の輸送は艀と曳船で行われていた。しかしその回漕費だけでなく、多摩川河口の三角波による積荷傷害や、東風が吹く季節には輸送に1週間もかかるという...